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【終活】もしもに備えて知っておこう ⑬エンバーミングって何?

 大切なご家族がお亡くなったとき、もし、「ご遺族が海外出張などですぐに帰国できなかったら」「感染症などでご遺体と直接お別れができなかったら」「お顔がやつれて生前の面影がなかったら」──皆様ならどうなさいますか?そんなときに覚えておきたいのが、エンバーミングです。

 エンバーミング(遺体衛生保全)とは、ご遺体に殺菌消毒、防腐、修復を施し、自然な状態で長期保全することを目的とした処置技法のこと。ご遺体の血液と防腐剤を完全に入れ替え、体内に防腐剤を流す「灌流(かんりゅう)固定」をすることにより、ご遺体を衛生的に長期保全することが可能になります。
これにより、ご家族が海外赴任や留学などですぐに帰国できない場合や、お別れをしたい方々が全員揃うまで日にちがかかる場合、火葬場が混んでいる場合などに、エンバーミングを施すことで、ドライアイスを使わずにご遺体を常温保存しておくことができます。

 そのほかにもエンバーミングには、さまざまな特長や役割があります。

 お顔等の修復も、その一つです。闘病でやせ細ってしまったお顔をふっくらとさせたり、交通事故などで身体の一部を失った遺体の修復も、エンバーミングを施すと可能になります。お顔の場合は、とくに写真を見ながら特殊技術を用いて、生前に近いお顔に修復するため、「生前に近い姿で見送ってあげたい」──といったご遺族の希望を叶えることができます。

 エンバーミングは、ご遺体の消毒・殺菌を行うことからも、注目されています。新型コロナウィルス感染症でお亡くなりになった場合、ご遺体に触れられず十分なお別れができなかった、対面ができずに出棺・火葬されるといったケースが多く、今後いつまた新たな感染症等が流行るかもしれません。

 そんな場合でも、エンバーミングを施せば、遺体から感染するリスクを低減できるため、ご遺体と対面してお別れをすることができます。

 エンバーミングの費用は約15~25万円。エンバーミングの処置は、「エンバーマー」と呼ばれるIFSA(一般社団法人日本遺体衛生保全協会)認定資格を有する技術者により行われます。日本国内では30都道府県に83軒のエンバーミング施設があり、2022年にエンバーミングが行われた件数は約7万件(IFSA調べ)。アメリカでは亡くなった人の90%以上にエンバーミングが施されているそうなので、日本はまだまだ低い数字ではありますが、2015年の約3万3000件に比べると2倍以上に増えています。

 もしものときに備える終活。ご遺体と心ゆくまでゆっくりとお別れがしたい方の選択肢の一つとしても、エンバーミングを考慮しみてはいかがでしょうか。