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自宅で看取るには?準備や看取り後の流れを解説

「自宅で看取る」とは、「終末期を迎えた患者さんを住み慣れた自宅でご家族や親しい人たちで介護をし、最期を見届けること」を指します。
令和6年版の「高齢社会白書」(内閣府)によると、60歳以上で「治る見込みがない病気になった場合、最期はどこで迎えたいか」について、自宅が51%でした。一方で、令和3年度の「人口動態統計」によると、亡くなる場所は病院が最も多く約67%、次いで自宅が17%、介護施設・老人ホームが14%となっており、多くの方が病院で亡くなっているのが実情です。
自宅で看取る場合は、家族全員の同意を得ておくと同時に、在宅での医療や介護、病状の変化について事前に理解しておくことが大切です。ここでは自宅での看取り準備や手順、見取り後の対応について紹介します。
自宅での看取りを希望する場合、かかりつけの医師と訪問介護や看取りについてアドバイスをしてくれるケアマネージャーの存在が欠かせません。まずは往診を行っている、24時間(夜間や休日を含む)対応をしている病院・医師を探します。既にかかりつけ医がいる場合は、対応可能かの確認を。ケアマネージャーは、在宅での看取り経験のある人がおすすめです。
かかりつけ医とケアマネージャーが決まったら、訪問看護師や訪問ヘルパー、入浴や食事・排泄の介助等を行ってくれる訪問介護サービス等をケアマネージャーに相談しながら探します。
自宅での看取りは、家族にも覚悟が必要です。夜中に起きて何度も様子を見たり、容態が急変することもあります。
「声をかけても反応が薄い」「脈拍がどんどん弱まる」「顔の血色が悪くなる」など、死亡前に起こり得る容態の変化について事前に確認しておきましょう。
このような変化が現れたら、すぐに医師に連絡をし、手を握る、耳元で今までの感謝を伝えるなどして寄り添ってあげてください。
家族で看取った後、医師が死亡確認をして死亡診断書を交付します。医師が死に際に間に合わない場合はご家族が死亡時刻をメモしておいてください。
ご遺体の処置や死化粧などのエンゼルケアは、訪問看護師もしくは葬儀社がします。
葬儀の準備は、生前に予約しておくと、看取り後、あわてて葬儀社を探すこともなく、落ち着いて葬儀を行うことができます。また、事前に葬儀の準備をすることで、看取りをする覚悟ができることもあります。
自宅での看取りは、本人の願いを叶えるだけでなく、家族にとっても心を込めて最期を見届けることができる大切な時間です。後悔のないお見送りができるよう、心に余裕があるうちから、ご家族間で話し合っておかれることをお勧めします。